
水滸影視城のMVPはこの人、武松の兄・武大郎です。なぜかは後ほど。
普段は炊餅を棒手振りで売り歩いています。炊餅とは、焼餅を焼くのではなく蒸したもの、つまり平べったいマントウのような物らしいのですが、ここでは薄い煎餅のようなもので甘いの辛いの五香などの種類があり、3つで10元とお買い得なのでなかなかの売れ行きでした。

王さんも後でおやつにと3つを購入。後30分ほどでアトラクションがあるということで、ゆっくりと移動していると何やら人だかりが。

何か古装物の撮影が行われている。しかし、撮影しようとしていると、鐘楼の鐘をガンガン鳴らしまくる客を止めに行ったり、ぐずっている赤ちゃんを抱いたお母さんを追い出したりと音は気にするものの、撮影そのものにあまり緊張感もなく、内容もただ歩くだけなので、もしかしたらアトラクション的な撮影なのかもしれない。
まだ時間もあるので土産物屋が入っている建物へ。




建物の2階は、ちょっと微妙な品揃えの出店が一つ。

ここで岡崎先生の目に止まったのが、スヌーピーの手回し扇風機。鼻がプロペラ状になっていてハンドル回すと風か来るという明らかなバッタもんだが、なかなか風量もあるようで先生が気に入ってご購入。
数回まわした時点でプロペラが変形しはじめるというクオリティも、それらしくてナイスである。

そろそろアトラクションの時間になるので移動する。内容は「李員外招親」。員外は無役の金で買える官職で、金持ちを表すステイタスみたいなものだ。つまり、金持ちの李さんの娘の婿取りである。
婿取りといえば雲南武侠ツアーで大理天龍八部城を思い出す。あの時は段正淳の娘の婿取りだった。
天龍八部城の記事
するとそこに…

荷を担いで武大郎が登場。王さんがもう買ったよと言うと、それより新しいのがあるから交換してやろうと無償で変えてくれた。武大郎いい人過ぎる。(儲からない)
ここでも次々と売れていく炊餅。(儲かるのかも)
見物客が集まり始め、そろそろアトラクションの時間になるころ、武大郎はさっと"スマホ"を取り出し何かを確認すると、荷物を置いたまま小走りに階段を登り建物の2階に向かった。

「李員外招親」が始まり、なんと武大郎は太鼓の演奏も担当していた。しかも、なかなかの腕前!

李員外が登場し、話もそこそこで娘も登場。手に持った赤い毬を投げて受け取ったものが婿候補になる寸法だ。

雲南では投げるふりを何度もして盛り上げていたのだが、ここでは割りとあっさり投げ少年がゲットした。
拉致られた少年は衣装を着せられ建物の2階から登場。


恙無く終わった「李員外招親」だが、私には多種多芸な武大郎の印象ばかりが残ったアトラクションだった。
その後は、湖を眺めようと移動するが民族園というエリアがろくに整備されていないため通行禁止らしく、城門の上から見ることにした。

ミニコースターも放置されているのかと思ったら、後で動いているところをナニ陛下が目撃したらしい。
城門に上がる階段は、出来の悪いレンガを並べただけなので崩れているところも多く危なっかしい。


破城槌も放置気味。

東平湖は川の向こうらしいがほとんど見えない。
城門を降りて、あちこちを覗きながら戻っていくことにした。
我々が道観を見ている時に、ミニコースターが動いていたそうだ。お化け屋敷を横目に見ながら、十二支の石像とポーズを取るナニ陛下を撮影する。
帰り道に武大郎が腰を下ろして休憩していたので、ナニ陛下が手を振ると武大郎も笑顔で手を振っていた。いい人だ。
出口近くの広場にある謎のオブジェと並んでカンフー・パンダのポーズを取るナニ陛下を撮影する。
影視城を出ると昼食だ。バスに乗り込むが数分もせず到着。
水滸度假酒店のレストランで食事する。







曲阜でもあった特色粥と同じものかは不明だが、作るのにかなり手間がかかるらしい。東平粥というのがあるらしいので、それかもしれない。
聊斎志異の作者・蒲松齢は山東の人で一生のほとんどを山東で過ごしたそうです。『客邸晨炊』という詩の中で、貧しい暮らしだが朝食に粥を煮て野菜を調理する様子をいきいきと描いていて、食事を楽しみにしていたのが伺えます。
山東は昔から粥が好まれ、多くの種類の穀物がとれることもあり粥も様々なものが食べられていたようです。
なぜここで蒲松齢の話を出してきたかというと、翌日の泰山でもネタとして書く予定だからです。
でもまだ8/21の半分しか進んでいない(;´д`)ノ

水滸度假酒店のロビーにある巨大レリーフ。上の方の人物はかなりてきとーな気がする。
昼食後は水泊梁山へと向かう。
つづく