2012年09月30日

岡崎由美先生と行く中国の旅2012 武当山武侠ツアー その2・襄陽から武当山へ

武当山武侠ツアーの2日目は襄陽からスタート。
朝食に来たのが少し早く、主食がほとんど出ていなかったが、後で饅頭を食べた。

2012年武当山武侠ツアーマップ
http://goo.gl/maps/JbBYg

8月25日
襄陽市は2年ほど前までは襄樊市という名前だった。襄樊は、漢江をはさんだ両岸に襄陽城と樊城があったことからつけられたものだ。
古くは楚の地だったこのあたり、秦の始皇帝の父・荘襄王の諱が子楚のため「荊」と改称され、その後は荊州の一部となる。三国志演義では、主要な舞台となっている。
関羽が敗れて討たれることとなった樊城の戦いや、後のモンゴル・南宋戦争で南宋にとって国土防衛の最重要拠点として激しい戦いにさらされている。

ホテルを出た一行は、近代的な市街地を通って襄陽古城へと向かう。途中大きな孔明像が立つ諸葛亮文化広場の横を通った。
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今は市の中心街となっている樊城区を抜け、漢江にかかる橋をわたって川沿いに進むと城壁があらわれ、バスはその北の門の前で止まった。
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臨漢門
襄陽城は、城壁の高さが7~11m、城壁の周囲は7322mにもなる。南に小さな山があるほかは平坦な土地だが、漢江と周囲に巡らせた堀が堅固な守りとなっている。
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城壁の上に出て見渡すと、三国志などもいいが神雕侠侶などのシーンを思い浮かべる。郭靖黄蓉が最後までここでモンゴル軍と戦ったのか、と思うのは中国人も同じようで「郭靖黄蓉像」をここに作ろう!という話が持ち上がったようだが、税金を100万元使って作っていいものかとの批判を受けて頓挫している。
実際のモンゴル軍との戦いでは、襄陽城は孤立させられ、陥落した樊城から新兵器の「回回砲」による攻撃により降伏することになる。
一行は城壁を西に進み、北西角の「夫人城」とよばれるところにきた。ガイドの邱チャンの話によると、東晋の朱序の母・韓夫人が攻め寄せた前秦の軍を城の女性たちを率いて撃退したことから名前がついたそうだ。
五胡十六国の五胡のひとつ前秦の符堅は華北を制し、南の東晋を攻めようとしていた。統一国家の建設を目指していたが、頼みの軍師・王猛を失い、その遺言を無視して襄陽を落とし東晋の朱序を配下にするものの、後に裏切られ軍は大敗。前秦は急速に衰退する。
ちょっとのんびりし過ぎではと感じたところで、もとの城門まで戻る。簡単な展示を見てから襄陽古城の中心へと散策。集合写真や見つけた犬をカメラで追っているうちに古城観光終了ww
城壁でゆっくりしすぎたせいか、もとからそんなもんだったか、約1時間の観光でバスへと乗り込んだ。

バスは再び漢江をこえて孔明像を横切り北へ。襄陽市のとなり十堰市にある武当山へは160km2時間半の道のりだ。このあたりは一面の米、とうもろこしの穀倉地帯。
高速道路に入ると時折モニュメントが見られた。
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土地柄三国志を題材にしたようなのが多いみたいだ。高速道の分岐ごとか県境などに立っているように思う。
1時間ほどして鐘崗サービスエリアで休憩。売っているものは代わり映えしないのでパス。
さらに1時間走り十堰市に入る。
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丹江口ダムの人造湖である太極湖が見えてきた。中国南方の水を北方に送り慢性的な水不足を解消させようという「南水北調」計画の起点のひとつがここだ。
丹江口ダムは建設時に約40万人の住民が立ち退きにあった。さらに「南水北調」計画を進めるため水位を上げる必要があり、周辺の拡大工事が続く。武当山の古建築群のひとつ遇真宮も、このままでは水没するため嵩上げ工事に入っていた。移築するのではなく、そのままの場所で15mも高くするという。中国でも初めての試みなのでTV特集が組まれるほどだ。
600年前、明の皇帝の指示で武当山に壮麗な建築群が建てられた時、北京から材料が武当山頂上まで運ばれ金殿が組み上げられた。現在、北京に水を送るため武当山の麓の住民が立ち退かされる。張三豊は、顔をしかめているかもしれない。
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武当山のモニュメントは、きっと張三豊だろう。
今回の旅の目的地・武当山にいよいよ入る。高速道路の料金所を出ようとする時、我々のバスをあるものが襲った!

次回 武当派入門 ご期待下さい!




posted by 八雲慶次郎 at 16:45| 兵庫 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 武侠 | 更新情報をチェックする

2012年09月29日

岡崎由美先生と行く中国の旅2012 武当山武侠ツアー その1・襄陽夕景

昨年は実施されず2年越しとなった武侠ツアー。今年の初めに目的地が武当山と決まり、3月には武術高手から修行を受けることなどの企画が発表され、7月の岡崎先生の旅の講座でさらに期待が高まりました。
そして8月。

2012年武当山武侠ツアーマップ
http://goo.gl/maps/JbBYg

8月23日
翌日の朝に中部国際空港発の東方航空機で上海に飛ぶため、前日の夜から移動する。
だが切符を取っていた新幹線がいきなり50分の遅れに。新大阪発の別の新幹線に乗り30分遅れほどで到着。
早めに寝ておきたかったのに、これは痛い移動トラブルだった。しかし、この旅行で起きる移動トラブルに比べると何ほどのこともないとは、この時は予想できるはずもなかった。

中部空港のホテルは、風呂に洗い場があった。これがとても快適。中国のホテルではシャワー中心になりそうなので、しっかり洗ってゆっくり湯船につかった。

8月24日
いよいよ武侠ツアー第1日目です。懸念した暑さも、武当山あたりでは峠を越し日本より過ごしやすくなりそうだし、天候も安定してきた様子。台風15号も今のところはそんなに影響はないようで一安心。でも2年越しでこのツアーを企画してくれていたT姑娘が急に添乗できなくなってしまったのが残念でなりません。
送っておいたスーツケースを受け取り、迷子さんと合流。特に何も問題なく搭乗。
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機内食。成田便より1時間早いため軽食。デザートのソースがやたらと甘かった。
飛行機はほとんど揺れることもなく、定刻に上海浦東空港に到着。しかし、荷物が出てくるのが遅く30分ほど待った。
やっと到着ゲートに出たと思ったら、なんか人が多い。現地ガイドをくまなく探すものの見つからない。
しかたがないので出口付近で待つことにした。そうこうするうち、さらに人ごみが倍増!どうやら東方神起の出待ちのファンらしい。
少しして関西空港組のお二人と合流。全くの初対面だったので旅行社のタグを探しました(^^;
この時点でも現地ガイドは見つからないので、成田組を待つことにしました。
現地時間で昼を回った頃、成田組と合流。再会を喜びつつバスへ移動。国内線に乗り換えるため、上海市街の反対側にある上海虹橋空港に向かいます。

バスの中で岡崎先生がご挨拶。いよいよ武侠ツアーの始まりですが、今日は殆どが移動です(^^;
ハスの実やお菓子などをいただきながら、配られた上海のお土産パンフを見る。食べたハスの実や月餅、パンダクッキーなどはいいですが、キャビア(写真にイクラ)やエビソース(写真にイクラ軍艦巻き)って…。
虹橋空港到着。浦東-虹橋の乗換は基本4時間あけることになっているため、じゅーぶんな余裕があります。
チェックイン後、さっそく壁面にわずかに棚を設けているだけの本屋に殺到。さすがツアー日程に本屋を入れる武侠ツアーです。色とりどりの豆本が人気でした。
搭乗口を確認して、皆さんそれぞれに時間つぶし。自販機で水を買う。上海はともかく武当山には自販機は無いだろうなあ。
そろそろ案内があるかと思えば、順調に遅れている。今回は国内国際ともに東方航空を利用するが、後で知ったところによるとこのところ東方航空は何度も遅れを出して問題になっていたようだ。
この日は幸い(?)1時間足らずの遅れで離陸。途中でスピードを上げたためか、30分遅れで到着した。
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沈みゆく襄陽の夕日。3日後にあんなことが起こるとは…。
ここから襄陽武当山と案内してくれる現地ガイドの邱チャンと合流。日本に留学せず中国で全部勉強したという日本語は、発音も聞き取りやすくかなりのものだ。
バスに乗り込み襄陽のホテルへ向かう。バスの座席がもたれただけでリクライニングするけど、まあいいか。
襄陽の栄華国際大酒店に到着。ベッドにウェルカム漬物が2つあった。
20時前から最初の夕食。
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魚はこのあたりの名物「武昌魚」。葉っぱで包まれていたのを開くと、ピリ辛の炒め物。肉はカエル。
湖北省は夏が暑いこともあり、辛めの料理が多いようです。
簡単に自己紹介などをして、明日からの旅行本番に期待をはせつつ夜は更けていきました。
翌日の武当山では、泊まるホテルまで観光バスが行けないので、スーツケースは置いたまま1泊分の荷物を持っての移動になります。
環境保全のため武当山の麓からは、関係者以外は乗合のエコバスを利用しないといけないので大きい荷物は運べません。
まずは明日朝は襄陽城を観光です。

次回 襄陽から武当山へ お楽しみに!

ラベル:武侠ツアー
posted by 八雲慶次郎 at 11:20| 兵庫 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 武侠 | 更新情報をチェックする
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